鮮度を実験

朝市で捕れたてのガヤ(エゾメバル)を仕入。とても新鮮で持ち上げても魚に張りがあるので折れ曲がりま
せん(写真左)。鰓蓋を開けてみる(写真右)と新鮮な魚の鰓は紅色。ガヤは煮付けが定番ですがこれなら
刺身でも美味しいです。(食べてみると身が引き締まっていて歯応えが有りました。)

この写真はホッケ。ガヤ同様新鮮な状態なので持ち上げても曲がりません。指でお腹を押しても弾力性が
あります。鮮度が落ちるとお腹に張りが無くなり、鱗も落ちやすく鰓は粘りが出たり色が変色したりします。
目も重要なポイントですが刺身で食べれるかは直接魚屋さんに聞こう。朝市では活き締めにしてくれるよ!

実験

鮮度の変化を知る為に数日間、内臓を取らずに
冷蔵庫で保存してみました。魚はクロソイでした。

[1日目]まだ生きていて鰓(鰓弁)は鮮やかな紅色。
眼は澄んでいます(上の写真)。刺身が最高!

[2日目]魚を持ち上げてもまだ折れ曲がりませんが、時間を置くと直ぐに曲がってしまいます。右写真の鰓
には多少粘りと色の変化が出て来ました。初日より鮮度が落ちているのが分かります。

瞳孔の周りも濁り始めましたが水晶体の形は保って
います。生食の判断が難しい段階です。

[3日目]魚を持ち上げると折れ曲がり鰓は粘り気も増え、幾つも新たな切れ目が出ていて色の変化も見ら
れます。2〜3日の間で急激な鮮度落ちなのが分かります。(2日目が生食の限界)

瞳孔の周りも黒く濁り水晶体の形も窪んできています。(写真では瞳孔が白く写っていますが実物は黒色
です)。右写真は尻穴から異物が少しはみ出してきた状態。焼き魚か煮付けが安全です。

[4日目]腹は弾力性が無くなり尻穴からさらに異物
が出てきました。色も前日と比べると変色している。

鰓は前日よりもさらに粘りが増え糸を引いた状態。右側の鰓(下側の方)もかなり糸を引いています。色も
黄ばみ出し異臭もしている。異物が変色しているのは既に内臓が腐敗しています。水で洗って内臓を取り
除き、芳香を効かせた煮付けが良いと思います。これで簡単な鮮度の実験結果を終了しますが、これは、
一般家庭に在る冷蔵庫で試した結果ですので、保存方法の違いや魚の種類によって日数も異なります。
低温で保存した場合は腐敗の仕方も遅くなり、生きた魚は必ずしも新鮮とは限りません。弱った状態が続
いたりすると「魚(鯖)の活き腐れ」とも言いますよね。まずは信頼出来る魚屋さんに聞く事をお勧めします。

鮮度の良いホッケの内臓。釣り上げて4時間以内の
状態。鰓、心臓、肝臓、脾臓?、幽門水、腸、胃袋(
実際の場所は前側)、卵巣。大凡の位置です。
これはカナガシラの鰾。内臓と脊椎の間に在り、これ
で浮き沈みをコントロールする。魚の種類によっては
呼吸、発音、聴覚補助として働く物も在るそうです。

これは寄生虫。火を通して食べる場合は無視しても
構いませんが、生食の時は注意して下さい。

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